建物の気密性能について考えてみましょう。
現在は、気密性能について明確な指針はありませんが、平成11年基準(次世代省エネ)においては隙間相当面積(C値)が5cm2/m2以下と決められていました。
従って、当時のハウスメーカーや住宅会社のパンフレットを見ると大抵【C値≦5】と表記されていました。確かに、一般的な木造住宅の場合C値は10以上(測定不能)と言われていたので、5以下であれば高気密に見えないことはありません。しかし、延べ床面積が120平米の住宅の場合、C値1では11cm角の穴となりC値5では24.5cm角の穴があいていることになります。
それでは、どの辺りを目指せばいいのでしょうか?
一般的には2以下を高気密と呼ぶことが多いようですが、ドイツのパッシブハウスになると0.2以下というのが基準になります。ここまでくると穴の大きさは5cm角以下になるのでほとんど穴は開いてない状態ですね。
では、どの辺りを目安にするのかですが、後に控えている計画換気システムの効率を考えるととにかく小さいに越したことはありません。次の図は気密性能と換気回数を表したものになります。
これを見ると、C値が5のとき自然換気回数が0.5回となっています。つまり、ここに計画換気を入れると換気過多になるということです。もちろんエネルギーの無駄も発生しますし快適性を損ないます。
ではどこから空気が漏れているのでしょうか?
躯体側の気密の取り方が一番の問題ですが、サッシの気密性能にも問題があります。
窓の種類により異なりますが一般的なサッシの場合、気密性能があまり良くはありません。
数値の比較をしてみると、窓面積が25m2の住宅の場合、気圧差10Paのとき一般的な窓は50m3/hの空気が漏れることになります。10Paの圧力差は4.5m/sの風速に匹敵しますので、日常的に吹いている風くらいに相当します。
一方、弊社のトリプルガラスサッシ《ZERO》の場合は16m3/hの漏れしかありません。
この窓の気密性能の差が住宅のC値に影響し、強いては計画換気や温熱環境にも影響を及ぼします。
サッシ選びは快適な住宅づくりの上で重要な要素になります。
ぜひこの辺りもご検討ください。
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