暮らしの中に自然を取りいれた方がいい

6年前

1922VIEWS

自動化の波が押し寄せています

近頃、自動車の自動運転やお掃除ロボット、スマートスピーカーなど生活がとても便利になってきましたね。スマートスピーカーに話しかければ色々なことを教えてくれるし、好みの音楽や電話までかけてくれます。この先スマートハウスが実現すると、生活が楽になるのかもしれません。

生活スタイルの変化が利便性を求めている

自動化は、何も今始まったことではありません。私たちの暮らしを豊かにするために、これまでも長い年月をかけて色々なものが自動化されてきました。

例えば、小型冷蔵庫。日本最初の冷蔵庫は1930年に芝浦製作所（現東芝）が作ったものが始まりで、１２５㍑の小型ながら１５７kgもあったそうです。しかも、当時の冷蔵庫といえば氷を入れて庫内を冷やすものだったので、別で氷を作る（買う）必要がありました。それが今では３０kg程度まで軽量化され、冷凍もできるし野菜を長持ちさせたり除菌ができるなど今なお機能は進化しています。

掃除機に至っては自分で勝手に掃除を行い、しかも電池が切れそうになると自ら充電器に戻って充電するようになりました。人がすることと言えば、ゴミケースに溜まったごみを捨てるだけ。一人暮らしや共稼ぎの家庭にはとても嬉しい機能ですね。

自然な進化

今ある形を変えずに利便性を高めることは、ごく自然なことだと思います。お掃除をもっと早くできるようにしたい。

買い物に行く回数を減らしたい。洗濯をもっと楽にしたい。そうした本来持っている欲求を満たす掃除機や冷蔵庫や全自動洗濯機の登場は、もちろん生活を豊かにしてくれました。

その一方で、過剰な欲求から生まれた製品があることも事実です。

不自然な進化

例えば机を見てみると、本物の木を使った机を目にする機会が少なくなりました。昔の机といえば木製がほとんどでしたが、スチールと合板で作られたものが登場し、最近では木製とは言っていますが、合板に木目のシートを貼ったものや塗装で木が見えないものなどが主流となっています。

なぜそうなったのでしょうか。それは、筆記具が筆や鉛筆からシャープペンシルやボールペンに変わったことにより傷がつきにくいということが求められたり、汚れにくいことや色が変わらないことを求められたりしたことにより生まれたものです。

この流れは、住まい全体にも及んでいて、床は一見、天然の木のように見えるものもありますが、フローリングと言って合板の上にシートを貼り付けたものがほとんどになっています。理由は汚れがつきにくく掃除がしやすい床のニーズが高まったからに他なりません。

周りに自然はありますか？

自然に触れることの気持ちよさや大切さは、誰もが感じることですよね。海に行けば裸足で歩きたくなったり、山に行けば大きな木を触りたくなったり、芝生の上では寝転がりたくなったり。どれも自然と欲求が生まれてきます。それは、体が自然と欲していることなので、素直にその欲求を満たしてあげたほうがいいと思います。

でも、都会暮らしの人にとって自然に触れることは日常ではなく、特別なことになることが多いですね。毎日少しでも自然に触れることで、気持ちも安らぐし身体も軽くなるのですが。その反動が利便性の追求となっているようでは元も子もありません。

身近に自然な素材を置く

直接自然に触れられなくても、身近な所に自然の物を置くことで気持ちのいい空間がつくれます。自宅の床を無垢材にしたり、壁に土（珪藻土など）を使うのもいいですね。

でも、お住いが賃貸だったり大掛かりなリフォームはまだまだ先という方でも、自然を感じられる方法があります。それが、天然の木材をつかったテーブルや机、家具を身近に置くことです。

あわせてこちらも読みたい→一人暮らしこそ、暮らしの空間を整えたい

テーブルや机のように毎日触れるものがあると、自然と手に馴染んでくるものです。そうすると、木目の美しさや気持ちよさを感じるようになり、もっと大事にしようとか手入れをしようと考えるようになります。

お手入れができるものがいい

家具を買い替えるの大変だなとお考えの方でも、毎日使うものを自然素材でできたものに変えることで、心やカラダは喜ぶものです。身近に置くものなら、どんな小さいものでも構いません。

自然素材で作られたものに毎日触れることで、手の感覚もどんどん良くなって来ます。

とくに手のひらの感覚は、使わなくなると鈍感になってしまいますので、常に、手の感覚を感じれるものに触れている方がいいのです。

たとえば、コーヒー豆を挽くときにつかうコーヒーミル（コーヒーグラインダー）は、豆の挽く際に豆が細かくなっていく感覚や豆が減っていく感覚がわかります。それだけでなく、本体の手触りやコーヒー豆の香りなど、自然と五感で感じることができます。最新型のものは、木製と思いきやそうでない木製風のものもあります。お家に眠っている古いコーヒーミルや、入手できるようでしたらアンティークやビンテージのコーヒーミルを使うといいでしょう。