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2018年9月現在、携帯電話の契約数は2億回線と日本の総人口の1.6倍にもなります。さらに携帯電話の基地局はいたるところに設置され、どこにいても電波の届かないところはないという状況ですね。
こうなってくると、なんとなく体に悪いんじゃないかと不安になっている人もいるのではないでしょうか。
携帯電話は危なくないの?
ご相談にいらっしゃる方の中に、電磁波に対してとても敏感になっている方がいらっしゃいます。筆者は一般社団法人 日本電磁波協会認定の電磁波1級測定士なのですが、低周波電磁波の測定と対策を専門にしており、高周波の対策は行なっていませんが、基本的なことはお伝えしようと心掛けています。
お客様からのご質問の中に、『携帯電話の電磁波は危ないんですよね?』と聞かれる事が度々あります。携帯電話の電磁波が体に及ぼす影響があるかないかと尋ねられたら、『携帯電話の製造メーカーや電話会社に確認して下さい。』とお答えしています。
どうして購入前に確認しなかったの?
例えば車を購入するとき、『スピードが速いから』という理由だけで購入しますか?安全性能であったり燃費性能であったり色々なことを比較検討して購入していることと思います。だから、安心して運転することができるので、購入後に『この車の安全性は大丈夫なのかな?』と不安になることがないのです。
翻って、携帯電話を購入するときに安全性(あるいは危険性)を調べた上で購入していますか?安全性を調べないで購入するので、後から不安になっているように感じます。
相談者の方とお話をしても、この安全性を確認して携帯電話を購入している人はほとんどいません。毎日使うものであり人によっては24時間身近に置いておくモノなのに、なぜ購入前に安全性を確認しなかったんですかとお訊ねしています。
携帯電話の人体への影響度
実は、携帯電話を購入する際にその安全性を確認する方法があります。携帯電話にはSAR (Specific Absorption Rate)値と言われる携帯電話を使うことによる人体への影響度を評価する指標があります。このSAR値は、全ての携帯電話で公表されていますので、この数値を目安に選ぶといいですね。現在販売されている携帯電話やスマートフォンは、そのほとんどが基準値よりもかなり小さい値のものとなっていますが、電磁波の影響が気になる方はSAR値の小さいものを選んで下さい。SAR値が小さければそれだけ高周波の影響が小さくなりますので、影響をゼロにはできませんが安心感を得られるのではないでしょうか。
SAR値を確認しましょう
SAR値とは、高周波比吸収率(Specific Absorption Rate)の略で、簡単にいうと高周波が人体に吸収されるエネルギー量のことです。この制度は2002年に制定され、携帯電話においては通話時を想定し側頭部における局部SAR値を定めています。
例えば、世界中で人気のApple iPhoneでは、次のような説明がされています。
このままだと難しいので噛み砕いて説明すると、影響があるかもしれないので出力を最大にした状態で通話中にどれ位高周波に晒されるか測定しています。と言う感じです。
気になるiPhone6の測定結果は、
- SAR制限値 2.0W/kg (10g対象)
→測定値 頭部 0.93/人体 0.98
と基準値内に収まっていますね。基準値に入っているのでケースを付けない状態なら設計上は問題ないレベルですと説明しています。
さらに、より安全性を高めるために携帯電話を直接耳につけない使用法を推奨しています。例えばiPhone6の場合、その説明書には『RFエネルギーへの曝露を減らすために、ハンズフリーオプション(内蔵スピーカーフォン、付属のヘッドフォン、その他の類似したアクセサリなど)を使用してください。』と明記してあります。
つまり、直接耳に付けて通話する事はなるべく避けましょうと言ったところでしょうか。影響があるのかどうか定かではありませんが、予防の観点からも使用法法に則ってヘッドフォンを使った通話を心掛けた方がいいですね。
まとめ
最近の携帯電話には、紙の説明書がありませんので携帯メーカーや電話会社のホームページから取扱説明書をダウンロードする必要があります。面倒だと思わずに安心のためにも必ず目を通しておきましょう。
正しい使い方と正しい知識を持つことで、不安を解消し、健康的な生活を手に入れましょう!
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