目次
2020年から5Gサービスが展開されます。住宅はスマートホームへと進化していくので、今までの家づくりとは違った視点が必要になります。今までの住宅は『家電住宅』と言われるほど、たくさんの電化製品によって利便性を高めてきましたが、今後は通信という新たなシステムに取り組んでいく必要があります。そして、これまで以上に電気の影響を考えなければなりません。
省エネ化は進んでも電気の使用量は増えている
日本のエネルギー自給率は8.3%(資源エネルギー庁)とそのほとんどを輸入に頼っています。太陽光発電など再生可能エネルギーの発電量は高まっていますがまだまだです。このような状況の中、電機メーカーはLEDや省エネ家電などを生み出し製品ごとの電気の使用量を減らしてきました。しかしながら、家庭の電気使用量は増加の一歩をたどっており、この50年で10倍になっています。リビングにたった1個だった照明器具が10個以上に増えている現状を見ればわかりますよね。いくら省エネ製品でも数が増えれば電気の使用量は増えるのです。
住まいから発生する電磁波
電磁波の発生メカニズムをご存知でしょうか。電磁波と聞くと携帯電話を連想する人が多いと思いますが、携帯電話で使われているのは高周波と呼ばれる電磁波(電波)で、直進性が高く遠くまで飛ぶのが特徴です。金属以外ならその電波は突き抜けていくので、ビルの谷間にあっても電波は繋がる特性があります。一方、住まいで発生する電磁波は低周波の電磁波で、主に電気の配線や電化製品から発生し、家中至る所が発生源となってます。低周波の特徴としては、あまり遠くまで飛びません。
住まいの電磁波の発生源
それでは住まいの電磁波はどこから発生しているのでしょうか。実は、目に見えない壁の中や床の下、天井裏から発生しています。小学生の時に『右ねじの法則』というのを習ったことを覚えてますか?コイルに電流を流すと中に磁場が発生するのを。少し大げさですが、住まいはこのコイルのような状態になっています。
図は一般的な住宅の壁内部を模式化したものですが、ほとんどの住宅がこのような感じになっています。
住宅内に張り巡らされた電気配線は約1000mにもなりますので、建物内のどこにいても電気の影響から逃れることはできない状況なのです。
電化製品から発生する電磁波
電化製品の高性能化や高機能化によって、私たちは多くの利便性を享受してきました。しかしながら、その一方で失ったものも多いと思います。それは何かというと『こまめに』『丁寧に』という使い方の部分。以前はコンセントはこまめに抜くように言われていたものですが、待機電力が小さくなったことで電化製品をつなぎっぱなしにする事が当たり前になりました。確かにコンセントを抜いたところで節電はわずかかもしれませんが、それよりも問題なのが電磁波なんです。
図は電磁波発生のメカニズムを図にしたものですが、コンセントを抜かない限り電磁波を止めることはできません。つまり、コンセントさえ抜けば省エネにもなるし電磁波も発生しないし良いことだらけなんです。
電磁波はアースすることで対策できます
では、どうすれば住宅で発生する電磁波の影響を抑えることができるのでしょうか。まずは電化製品から発生する電磁波を抑える方法からご説明します。
電化製品からアースを取る
それには、正しくアースを取ることが必要です。もともと、コンセントには極性がありプラグの向き(右左)とコンセントの向きを合わせることで、アースが取れるようになっています。コンセントをよく見ると、左側の方が大きいことがわかるのですが、この大きい左の方には電圧がかかっていません。こちら側につながっている線のことをコールドラインと呼びますが、この線を使ってアースを取ることができるようになっています。
『なんだ、簡単じゃないか』と思われるかもしれませんが、そもそも住宅についているコンセントは2口コンセントが多く、一般的に使用されているプラグにおいては、どちらを右に挿せば良いのか(あるいは左に挿せば良いのか)判断はつきません。従って、ほとんどの住宅においてアースが取れていないということになる訳です。
それから、3口のコンセントが何ヶ所かついていると思いますが、この真ん中の穴(またはねじ式のパーツ)につながっている線が地面に埋め込んであるアース棒につながっていますので、より確実にアースを取りたいのであれば、3口のコンセントからアースを取ることができるので、こちらを利用しましょう。
壁や天井の内側から発生する電磁波を抑える
電気の副作用と言える電磁波は、電気を使う限りその影響は続きます。もし、すぐにでも電磁波の影響を取り除きたいならブレーカーを落として、建物内に流れる電気を止めてください。その効果はすぐに現れます。筆者自身、電気のない生活を数日体験しましたが、とても気持ちのいい環境だと感じました。電気(電磁波)のない空間は、明らかにいつもの空間とは違うものになります。でも、ブレーカーを落とせば冷蔵庫も止まるしそのほかにも色々を不便なことが起こるので、毎日やるわけにはいきません。
そこで、専用のシートを使うことになります。電磁波を吸収しアースを取ることができる『導電性スパンボンド』です。このシートの主な特徴は、
- 2Hz~500MHzの周波数帯の電磁波を吸収
- 国際的に認められた特許技術(韓国・米・欧州)
- 機能は半永久
- 防臭・抗菌効果と防ダニ、防カビ効果
- 安全
というところです。
電磁波については⒈の電磁波の吸収が効果を発揮し、このシートをアースすることで電気配線から発生する電磁波をしっかりと抑制してくれます。例えば、2階の床に施工した場合には、天井裏に張り巡らされた配線から発生する電磁波を、人に向かわないようにすることができるわけです。
同様に、壁の中の電磁波も人に向かわないようにすることができるので安心です。
電磁波の環境を考えることで建物の品質を向上させる
これまで述べてきたように、建築性能の中に電磁波の環境を考えることは、建物の品質を向上させることになると考えています。今まで影響がなかったとしても、新築やリフォームによって電気が増えることで、電磁波の影響も大きくなってしまいます。暮らしの利便性はそのままに、電気が増えても電磁波を増やさない技術を用いることが、これからの家づくりに必要なものだと思います。
その一つの答えがオールアース(電磁波対策住宅)です。
問合せ先:株式会社Green Bridge(グリーンブリッジ)→問い合わせフォーム
住まいや暮らしに関する情報を、メディアやセミナーを通じてお伝えしております。ユーザー様向けのセミナーや企業様向けの講演など各地で行っております。住まいを通じて、お客様に寄り添う、ていねいな暮らしのコンサルタントとしてお客様の快適な住まいと心地よい暮らしをサポートいたします!
株式会社Green Bridge →問い合わせフォーム
住まいの専門サイトHOUZZでユーザーの家づくりをサポート記事を連載しています。→こちら
運営する暮らしのサロンのセミナーの先行予約もいち早くご案内!
ぜひメールマガジンにご登録ください。