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冬は寒いだけでなく、乾燥や静電気が起きるので嫌いという人が沢山います。冬に寒いのは当たり前だし乾燥するのはいつものこと。でも、なんで私だけ静電気がパチッてなるのでしょうか。その原因の一つが住まいで発生している電磁波の影響だとしたら。今回は、電気の副作用『電磁波』について興味を持った歯医者さんのお話です。
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自己流の電磁波対策は不完全
お客様との出会いは、ある建築家の方からの相談で『お施主様から、住まいの電磁波のことがとても気になるので、どんな影響があるのか調べて欲しい。』と言うことから始まりました。
建築家の方とお宅を訪問し、電磁波を気にするようになった訳をお聞かせいただいたところ、
と言う話でした。歯医者さんは、電気製品についてはきちんとアースを取らないと問題があると言うことがわかっているようです。
続けて、現在お住いの住宅についても自分なりに電磁波対策をしてるので、正しい対策になっているか見て欲しいとのことだったので、居室から発生している電磁波の測定と、独自に電磁波対策(アースをとる)を行なっている電気製品について測定を行いました。
※初めて訪問する際には、電磁波測定器(電波と磁場)を持参していくので、住まいの電磁波の発生状況と気になる部分の測定を行う事にしています。
色々な箇所を測定したのですが、そのほとんどが正しくアースされていませんでした!
アースしているのにアースが取れていない!
せっかくアースを取っているのに(取ったはずなのに)アースされていないのはどうしてでしょうか?ご家庭でもできる家電製品をきちんとアースする方法をお伝えします。
コンセントを確認する
まずはコンセントを確認してください。コンセントにはアースが取れるコンセントと、アースが取れないコンセントがあります。
一般的に使われている穴が2つしかないコンセント(写真1)は、残念ながらアースを取ることができません。脱衣室やキッチンについている3つの穴があるコンセント(写真2)であれば、アースを取ることができます。しかしながら、普通の住まいには2〜3ヶ所しか設置されていないので、いざアースを取ろうとしても取れないことが多いようです。
特に最近の住宅には、たくさんの家電製品があふれていますので、アースを取る必要がある電化製品だったとしても、アースを取らないまま使用されているケースがほとんどです。
アースが取れるプラグのついた電化製品を使う
コンセントが3つ穴の(アース端子がついた)コンセントだったとしても、そこに差し込むプラグがアース付きでなければ、その製品からアースを取ることはできません。
アースを取る目的は、漏電による感電防止と機械の誤作動防止です。漏電といっても機械が古くなって電気が漏れるだけでなく、最初からその一部が外に漏れ出していることがあります。100Vの電圧の場合、感電のリスクが低いことからあまり重視されていませんが、200V以上になるとその影響が大きいことから必ずアース端子やアース線がついています。エアコンや電子レンジのプラグには、アース端子やアース線がついていることからもお分かりですね。
でも、せっかくこのアース端子(アース線)がついていても、コンセントにさす場所がないからと、さしていない人も数多く見かけます。例えばデスクトップ型のパソコンの電源はアース端子付きになっていますが、ほとんどの人がアースを繋いでないので問題です。パソコンが正しく作動しない恐れがあるので、すぐにアースをとりましょう。
アースしてもアースされてないことがある
もう一つの問題として、アースコンセントが付いているのに、アースが取れないことがあると言うことです。『そんなバカな』とお思いかもしれませんが、結構あります。理由はいくつかあるのですが、接続先のアース線が正しく地面に接地(アース)されていなかったり、そもそもアース端子にアース線が接続されていないなど要因は様々。専用の測定器を持っていないと、アースが取れているのかどうか分からないので、この部分は電気屋さんに見てもらいましょう。
アースは繋げてたけど。。。
今回、独自の電磁波対策を行った住宅でしたが、測定の結果はアースが取れていませんでした。理由は2つあって、1つは正しくアースが取れていなかったことと、もう一つはコンセントのアース端子からアースが取れていなかったことでした。これにはお客様もびっくりで『せっかく苦労してアースしたつもりでも、これじゃあ何の意味もないよね。』と苦笑い。専用の測定器を使って正しく測定する必要性を感じていただけました。
自宅は絶対に電磁波対策します!
ご自宅の電磁波測定を行い電磁波の発生状況を知ったことで、これから建てる自宅は電磁波対策をすることになりました。ご自身で電磁波の問題を勉強され、自分なりに対策を行ってきた結果を目の当たりにしたので、この判断は自然の流れでした。電磁波のことは、知れば知るほどできる限りその影響を小さくしたくなるのです。
電磁波と聞くと目に見えないものなので胡散臭いと感じる方もいらっしゃいますが、電磁波とは電気の副作用、どのご家庭でも対策をしていない限り必ず発生しています。その発生源は、壁や床に張り巡らされた電気配線と家電製品。最近の住宅は電化が進み使用する電気の量も増えていますので、その影響は年々増加しています。
電磁波対策とは無駄な電気を地球に戻すこと
電磁波は、壁や床に張り巡らされた電気配線が主な発生源です。そして電磁波対策の肝となるのが、この電気配線から発生する電磁波(無駄な電気)をヒトに向かって行かないようにすること。そのために住まい全体にアース工事を行います。
アースに使うのは、スパンボンドと呼ばれる電磁波対策用の特殊シート。もちろん特許取得済みの優れたシートです。このシートを壁の中や床の下に敷き込みアースを取ることによって室内側に電磁波の影響が出ないようにします。電磁波の他にも、静電気防止効果や除菌・消臭効果もあるので室内の空気環境にも良い影響を及ぼします。電磁波対策だけでなく空気もきれいにするなんて優れものですね。
写真は壁の下地ボードをはめる前の状態ですが、しっかりと隙間なく施工されています。この後下地ボードを貼って壁を仕上げると対策されていることがわからなくなりますよ。
電磁波対策住宅完成!
住まいが完成した後は、実際に生活を始めた後に本当に対策ができているか電磁波測定を行います。合わせて、お施主様が持ち込んだ家電製品からのアースの取り方と、設置位置のアドバイスを行います。せっかく対策をしていても使い方を間違ってしまうと元もこのないですからね。
測定結果は問題なし
ご入居されて2ヶ月が経った頃に訪問してきました。家に入って感じたことは『空気が落ち着いていて気持ちいい』という電磁波対策された住宅特有の感覚です。この時点で、対策は上手くいっているなと感じるのですが、きちんと測定することが大切。住まい心地をお伺いしながら、さっそく住まいのあちこちを測定しました。
電磁波測定ですが、測定箇所は全部で30ヶ所くらいを測定します。電磁波対策を行なっているエリアの他にお客様が気になる所も測定、安心感が高まります。電磁波対策は、主に人が長時間いる場所(リビングや寝室、子供部屋など)を中心に行いますので、当然対策しない場所も存在します。対策していないからといって危険かといえばそうではありません。トイレなどはウォシュレットなど電化製品を使用しているので電磁波が基準値以上に出ることがありますが、長時間いる場所ではないのでそんなに心配しなくても大丈夫です。コストをかけられない場合などは、どこに対策をした方がいいのか、お施主様と一緒に考えて行きます。
どんな場所でも電磁波測定することで、どれくらいの電磁波が出ているのかがわかりますから、安心して生活することができるようになります。測定して電磁波がどれくらい出ているのかがわからないと逆に不安になってしまい、精神的に不健康になりますので、気になる方は電磁波測定をお勧めします。
(写真は床にある加湿器を測定したところ。基準値の13.6倍の340V/mとかなりの電磁波が確認されました。お施主様には設置位置のアドバイスを行い、ヒトに影響が出ないような場所に移動してもらいました)
そして、気になる測定結果ですが、もちろん床も壁も問題ありませんでした!
これで一安心です。
まとめ
歯医者さんも選んだ電磁波対策住宅。見えないものを見ないままにするのではなく、見えないものを見えるようにすることで、不安を取り除くことができます。測定結果がよければ安心して生活を送ることができますし、測定結果が悪くても、正しい対策をとることで安心を手に入れることができます。
気になる方は、まずは測定から初めてみてはいかがでしょうか。
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