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年々クーラーをつける時期が早まっているような気がします。地球温暖化の影響と考えられていますが、そんなことを言っていてもこの暑さから逃れることはできません。そこで、夏の熱遮対策について考えてみたいと思います。
暑さから熱さへ
最近の暑さは、今までに経験した事が無いような暑さを感じますね。外に5分もいれば、太陽からの熱だけでなく地面からの照り返しを感じ、カラダが悲鳴を上げてきます。
気象庁によると、この100年間で日本の平均気温は1.1℃上がったそうです。「たった1℃くらいか」と思っているかもしれませんが、東京を見てみると実は3.2℃も上昇しています。ここまで上昇していると、さすがに暑くなったと実感すると思いますがいかがでしょうか。
近年は、7月から平均気温が30℃を超えるようになっており、夜でも温度が下がらないため、寝苦しい熱帯夜が続くのも珍しくありません。
これだけ暑いと、普通の暑さは“暑い”と書きますが“熱い”と言う字の方が当てはまりますね。
熱中症を知ろう
熱中症の患者数は急増中!
毎年6月以降に起こる熱中症患者の急増は、今年(令和元年)は5月から始まっています。最近の傾向を見ていると、その増加数には驚くばかりですが、特に昨年は異常とも言える状況となりました。6月〜9月の熱中症による死亡者数を見てみると、例年は500〜1000人もの方が熱中症で死亡していますが、平成最後の夏(平成30年)には1518人もの方が死亡しています。
最近はエアコンも安くなってきて、省エネタイプが普及していることから暑いときはエアコンをつけたり、涼しい建物内に避暑することが出来るはずなのですが、熱中症の患者数は増える一方です。
水を飲んでれば大丈夫とかエアコンをつけてるから大丈夫と思っている人もいると思いますが、本当にそうでしょうか?
熱中症が起こる場所は室内
熱中症というと屋外で起こると考えがちですが、実は室内で起こることが最も多いんです。その割合は約5割と想像している以上に高く、さらに職場で熱中症になった人が約1割もいるので、どこで熱中症を発症するのか予測がつきません。おそらく、クールビズを意識するあまりエアコンの設定温度を高めに設定してたり、節電のためエアコンを切っていることがあると想像されます。
省エネを意識するあまり、体調を壊すなんて本末転倒ですね。
合わせて読みたい→夏の暑さ対策窓の断熱リフォームののすすめ
熱中症はどのようにして起こるのか?

環境省熱中症予防情報サイトより
熱中症発症のメカニズムは、ヒトの体温コントロールと外部環境などが密接に関わっていることがわかります。
体温のコントロール
ヒトの体温は平常時には36度前後に保たれています。もし体温が上がってたとしても発汗作用や皮膚温度の上昇によって冷却することで体温調節が行われているので健康に生活ができます。しかし、次に示すような4つの原因と3つの発症要因によりあっという間に熱中症を発症しますので注意が必要です。
熱中症の4つの原因
熱中症は『気温が高い』『湿度が高い』『風が弱い』『急に暑くなった』という4つの原因により発症します。このような日は熱中症に注意が必要です。出かける時には天気予報を確認すると思いますが、出かけない時でも熱中症対策として天気予報を確認しておく必要があります。
熱中症3つの発症要因
熱中症を引き起こす3つの要因とは、
1)環境 2)カラダ 3)行動
の3つで、これらの要因が重なったとき体温の上昇が起こり熱中症となるのです。
1)環境としては、気温と湿度と日差しが関係しており、熱中症が室内で起こることが多いことからも、室内環境については特に注意する必要があります。

環境省熱中症予防情報サイトより
2)カラダとしては、発汗することが難しい乳幼児や高齢者の方、また2日酔いの方など注意が必要です。夏は屋外でのイベントやスポーツする機会が多いと思いますが、こまめな水分補給を行いましょう。暑いときは冷たいビールを飲んで喉を潤したくなりますが、お酒を飲んでも水分補給にはならないのでご注意ください。
3)行動としては、激しい運動や屋外作業などに注意が必要です。喉が渇いたら水をのむという方がいますが、喉が渇いた時にはすでに手遅れということもありますので、こまめな水分補給を心がけましょう。喉が渇いたと思ったら体内への吸収が早い経口補水液がおすすめです。
(参考)経口補水液の作り方
『経口補水液を売っているお店が見つからない』『経口補水液は高いし。。。』という方は、ご自宅でも簡単に作れるのでお出かけの際には水筒に入れて持ち歩きましょう!
・水1リットル
・塩3g
・砂糖20g
これらを混ぜるだけで完成です!とても簡単なのですぐに試してみてください。
おかしいな?と思ったら熱中症を疑え
熱中症には3つの段階があり、出来るだけ早期に対応することが重症化させないポイントとなります。
重症度Ⅰ度
『手足が痺れる』『めまいや立ちくらみがする』『筋肉のこむら返りがある(痛い)』『気分が悪い。ぼーっとする』などの症状が現れたら、すみやかに次の対策をとりましょう。
・涼しい場所へ避難する
・冷たい水を飲む
・塩分を補給する(経口補水液を飲む)
重症度Ⅱ度
『頭がガンガンする(頭痛)』『吐き気がする・吐く』『体がだるい(倦怠感)』『意識がなんとなくおかしい』などの症状が現れたら、すみやかに次の対策か病院へ連絡し指示を仰ぎましょう。
・服をゆるめ、濡らしたタオルをあてたり、扇いであげたりして体を積極的に冷やしましょう。
・冷やす場所は『脇の下』『両側の首筋』『足の付け根など』を冷やすと効果的です。
注意:額や顔を冷やしても体温はなかなか下がりません。太い血管のある場所を冷やすようにしてください。
重症度Ⅲ度
『意識がない』『痙攣を起こしている』『呼びかけに対し返事がないか返事がおかしい』『まっすぐ歩けない』『体が熱い』こういう方を見かけたら、すぐに救急車を呼んでください。一刻を争いますので、素早い対応が必要です。
熱中症の重症度がどの状態かわからない時は、熱中症の応急処置についてご覧ください。→環境省『熱中症の応急処置』
今年の夏も暑くなりそうです。しっかりと熱中症対策をとって、熱い夏を乗り切りましょう!
合わせて読みたい→『夏の暑さ対策に!窓の断熱リフォームのおすすめ』
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