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節分が過ぎたころ、毎年のように叫ばれるのが廃棄処分される恵方巻きの量。ある試算によると2019年の廃棄額(量)は10〜20億円となっているようです。食料自給率が低いと言われている現代において、一体どうなっているのでしょうか。
ゴミ処理にかかる費用は約2兆円
食べ残しをする事自体もったいない事ですが、その食べ残しを処分する費用も当然かかります。現在、ゴミ処理にかかる費用は約2兆円で、そのうち40%が生ゴミなので、8,000億円が食べものなどの処理に使われている事になります。
もそしてこの処理費用には税金など公的資金が使われてるわけです。(地域によっては有料化が始まっています。)お金を払って食材を買い、お金を払って捨てている。そんな矛盾を抱えていたんですね。
ゴミは1人1日1kg
何気なく毎日ゴミを捨てていますが、その量は1人1日1kgにもなります。どうりで、ゴミの回収日ごとに袋いっぱいにゴミが溜まってるわけだ。もちろん全てが家庭ゴミではありませんが、概ねこの通りのような気がします。そして、ごみ処理にかかる1人1日分の費用は40円にもなり、1年間では約14,000円にもなります。4人家族なら56,000円とかなりの額ですね。一部の自治体ではゴミ袋の有料化を行なっていますが、その費用のほとんどは税金で賄われています。
ペットボトルは1分間に100万本
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違法に捨てられたペットボトル
何気なく飲んでるそのペットボトル。なんとたった1分間のうちに世界で100万本が消費されています。1年間だと4800億本❗️それを縦に全部つなげると、地球を2400周できる長さになります。とんでもない量を生産しているんですね。
一方、日本国内では230億本が生産されていて、1分間に約44,000本ものペットボトルが消費されています。国民1人あたり2日に1本のペースで消費していることになるわけです。こうして数字で見てみると、いかに多くのごみを出しているのかが分かりますよね。
26億本もある未回収ペットボトル
道を歩いていると、植え込みの中にたくさんのペットボトルが捨てられています。川に行けば至るところにペットボトルが捨てられています。ニュースでも報道されている通り、海に捨てられたペットボトルによって海が汚染され海産物に深刻な影響が出ています。鎌倉市では海岸に打ち上げられたクジラのお腹の中から大量のプラスチックが見つかっています。このプラスチックは、結局は人の体内へ戻ってくることになるので、かなり深刻な問題です。ほんの出来心でその辺に捨ててしまったペットボトルであっても、その影響は大きく環境や生態系を壊すことにつながっています。
日本におけるペットボトルの回収率は88.8%(PETボトルリサイクル推進協議会)とパーセンテージ的には優秀な回収率に見えますが、未回収のペットボトルの量が26億本と聞くと、とんでもない量が正しく処理されていないことが分かります。1人当たりにすると20本にもなるペットボトルの未回収の対策は、喫緊の問題です。この問題の解決には、社会全体の取り組みと個々の意識改革が必要です。
すぐにできるペットボトルを減らす対策
ペットボトルの問題を解決する方法は大きく分けて2つあります。一つはペットボトルを正しく利用すること。もう一つはペットボトルの使用量を減らすこと。どちらもすぐにできることなのですぐに実践しましょう。
正しく利用する
私たちの生活に無くてはならない存在となったペットボトル。軽くて丈夫で捨てる時も小さくたためるので便利な存在です。あとは正しい捨て方を身につけて実践するだけです。
- 本体(PET:ポリエチレンテフタレート)とキャップ(PP:ポリプロピレン)、ラベル(PS:ポリスチレン)に分ける。
- 本体を水洗いする。
- 決められた方法でゴミ(リサイクル)に出す。
ただし、いくつかの注意点があります。
- 油やソースの入っていたペットボトルはリサイクル対象外なのでご注意ください。リサイクル工場では水による洗浄を行いますので、水で汚れが落ちにくい油分の入った容器はリサイクルできません。
- リサイクル可能なペットボトルかどうか分からない時は『PET1』マークで見分けましょう。プラスチックには『プラ』マークが付いているので簡単に見分けることができます。
分別について詳しく知りたい方は、お住いの自治体ホームページをご確認ください。
マイ水筒を徹底活用
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毎日使っている水筒とマグカップ
2日で1本という現実を知ってしまったあなた。1年間で26億本ものリサイクルされないペットボトルの存在に気づいてしまったあなた。ペットボトルのゴミを出さないようにマイ水筒を持ち歩きましょう。筆者もマイ水筒を持ち歩くようになってから、ほとんどペット飲料を買わなくなりました。最初は『水筒を持ち歩くのは面倒くさいな』と思っていましたが、1週間もすると持ち歩くのが当たり前になり、自然とペットボトルを買う機会がなくなりました。このまま続ければ年間で180本くらいの減量になり、個人的にも年間2万円くらいの節約になります。
ビンや量り売りを活用
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香辛料や豆類の量り売り
ここ数年、量り売りの店が増えてきました。有名なところでは徳島県上勝町にある「 RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store 」が、クラフトビールをはじめ、ナッツやドライフルーツ、調味料にパスタやお米などを量り売りで販売しています。このようなお店が全国に広がってきましたので、皆さんの街にももうすぐかも知れませんね。
この流れは、これまでのコストコを代表とする『買いだめ』方式から、昔ながらの量り売りへの回帰を感じさせます。買いだめ方式の場合、要らないものまで無理やり買ったり、必要以上の量を買うことによって食材を余らせたりすることが多いのですが、必要なものを必要なだけ購入し無駄をなくすことの大切さが、多くの人の心を掴んでいるのかも知れません。確かに、醤油やお味噌やお酒、ビールや食材や洗剤に至るまであらゆるものが量り売りで買えるようになれば、日常で使えますよね。
まとめ
食品の廃棄問題とは、私たちの暮らしに直結した問題です。『便利だから』とか『ちょっとくらいなら』と言った、少し考えればどちらが良い選択かわかる事を疎かにした結果であるように感じます。筆者自身、エコバックやマイ水筒は以前から取り組んではいたものの、これまでは本気で取り組んでいなかったと反省しています。
次の世代へ自慢できる環境を繋いでいくためにも、しっかりと取り組んで行きましょう!
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