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地球規模で気候変動が確認され、地球温暖化対策は待った無しの状況となっています。この地球温暖化は何が原因で発生しているのでしょうか。今回は、地球温暖化の原因について考えてみましょう。
地球温暖化の原因は人為起源による(IPCC)
地球温暖化対策を検討する機関として、国連気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)があります。1988年に国連環境計画(UNEP)と世界気象機関(WMO)により設立された組織で、地球温暖化は人為的に生じた問題であると考えられうことから、気候変化、影響、適応及び緩和方策に関し、科学的、技術的、社会経済学的な見地から包括的な評価を行っています。
地球温暖化は非常に不公平な問題です
気候変動は
非常に不公平であり
人間の倫理の問題だ
民間でも地球温暖化防止の声は高まっており、『全ての生命の価値は等しい』という信念のもと、マイクロソフトの創業者でもあり事業家のビル・ゲイツが設立したビル&メリンダ・ゲイツ財団(Bill & Melinda Gates Foundation; B&MGF)でも地球温暖化対策を積極的に行なっています。
その理由は、富裕層や中間層が気候変動を引き起こし、その被害を被るのが貧困層だからという問題を理解しているからです。
地球温暖化の原因はなに?
地球温暖化対策を考えるにあたって、そもそもの原因を掴んでおかないと的外れな対策となります。例えば、体の不調を訴えて病院に行ったのに症状をみただけで薬を処方し改善を図る対処療法だと、その場では回復するかもしれませんが、原因を取り除いていないので根本的な解決に至らない事があります。地球規模の気候変動を考える場合、その原因についてもよく知っておく必要があるのです。
⒈CO2が原因
地球の平均温度は約15度ですが、太陽からもたらされるエネルギーと宇宙へ反射(放射)されるエネルギーのバランスが取れている事で、今の地球環境が成り立っています。
気象庁にわかりやすい図があったので、それを使って説明しますと、太陽からもたらされるエネルギーである日射は、地表面(陸面、海面、湖水面など)や大気に吸収され、地表面や大気を暖めます。その途中で雲や大気中の小さなゴミ(エーロゾル)に邪魔され(反射され)る事もありますが、近年はそのバランスが良かったようです。
ところが、そのバランスが崩れ始めたというのがCO2が原因だと言われるところ。エーロゾルは太陽からの日射を反射させるばかりでなく、地球から放出されるべきエネルギー(赤外放射)も地球に向けて反射しています。その地球に向けて反射されるエネルギーが今まで以上に多くなっていると考えられることから、地球温暖化が進み、気候変動が起こっていると考えられています。そして、その要因がエーロゾルと同様に地球に向けてエネルギーを反射させる温室効果ガスと言われています。
3つの温室効果ガス
主な温室効果ガスには次の3つがあり、それぞれ特徴があります。
- CO2 (二酸化炭素)
放射強制力が最も大きな温室効果ガスです。特徴として大気中に止まる事が知られています。 - メタンガス
二酸化炭素についで放射強制力が大きな温室効果ガスです。メタンは、主に大気中のヒドロキシル(OH)ラジカル(ラジカルとは非常に反応性が高く不安定な分子のこと)と反応して消失し、大気中の寿命は12.4 年と短いのが特徴です。
また、約60%は人間活動により生成されています。 - 一酸化炭素
1 分子あたりの温室効果が二酸化炭素の約 300 倍と非常に高いのですが、成層圏において主に太陽紫外線により分解されて消滅する特徴があります。
このように、温室効果ガスとして影響が高いと言われているのが CO2であり、待機中に長く留まる事から累積的に増えていく事が問題とされています。
CO2以外に考えられる原因
CO2以外にも地球温暖化の原因となっていると言われているものがあります。それは、宇宙の現象のことで人の力ではどうする事もできないものであり、もしもそれが原因だったとしても対策を打つ事が困難なものでもあります。
氷期サイクル周期
CO2以外にも地球温暖化の原因は考えられています。その一つが地球の表面温度の周期的な変化です。図は地球の氷期サイクルを示していますが、地球の氷期サイクル周期は約10万年とされており、現在は氷期と氷期の間の間氷期の間にあると言われています。海水面の上昇などの問題を指摘されていますが、この周期に照らし合わせてみると近年におけるその上昇は僅かであると言えるかもしれません。氷期と間氷期において水位の変動差は100メートル以上もある事がわかっています。
地球の公転が楕円形である
地球は太陽の周りをぐるぐると回っているのですが、その軌道が楕円形であることはあまり知られてはいません。それどころか、その楕円は10万年周期で太陽からの距離が変化しているのです。地球が太陽にもっとも近い時ともっとも遠い時とで、その距離は1827万kmにもなります。これだけ離れるとなんとなく寒くなりそうな気がしますね。
地軸の傾きの変化
次に地軸の角度です。現在の地軸の傾きは23.4度となっていますが、この傾きは常に一定なわけではなく4.1万年周期で21.5度〜24.5度の間で変化しています。この地軸の傾きの変化は季節差に影響を与えるので、気候変動の一要因として考えられています。
地球と太陽の距離を変化させるものとして、歳差運動というものがあります。地球上にいると地軸に対して地球が回っていることになりますが(動画左)、宇宙のある一点から見るとその地軸を中心に回っているようには見えません(動画中)。さらに宇宙のある一点から地球を見るとグネグネと動いているように見える事がわかります(動画右)。つまり、太陽に対して地球は常に同じ面を向けているのではなくて、少しずつずれながら太陽からのエネルギーを受け取っているわけです。
こう考えると、短期的な気候の変化は地球自体の動きによるものだと予測されます。
地球温暖化の原因は複合的な要素が絡んでいる
これまでのことから地球温暖化の原因はCO2だけの問題ではなさそうですね。地球の動きそのものも関係していることから、これからは地球温暖化を防ぐことプラス温暖化した環境に適応する事が求められると思います。
各研究機関から地球温暖化した時に起こる状況が予測されていますので、その時に向けた準備をしておくよう心がけましょう。そして、地球温暖化防止策+温暖化対応で持続可能な地球環境を作り上げていきましょう。
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