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窓はどれも同じだと思ってませんか?窓で建物の快適さも変わるし、住宅のデザインも変えます。窓によって暮らしが豊かになりますよ!
住まいに、なくてはならない窓
窓のない住まいを想像できますか?
もしも、窓のない部屋にいるとしたらどんな気分になりますか。『照明があればいい』という人もいるかもしれませんが、自然の明かりがないと気分が優れませんよね。空気も次第に汚れてくるので息苦しくなりそうです。それに、目に見えるものが壁だけになるのでつまらない時間を過ごすことになります。
窓は自然の明かりを取り入れたり、空気を入れ替えたり、景色を見せてくれたり、ヒトが生活する上でとても重要な役割を担っています。
窓に必要な基本性能
窓に求められる基本性能は次の3つです。
- 断熱性能
- 気密性能
- 防犯性能
断熱性能
断熱性能については、地球温暖化とヒトの健康に関わるので絶対に外してはならない項目です。一般的な住宅に採用されている窓は『断熱サッシ』と呼ばれているものでも壁の10分の1程度の性能しかありません。
したがって、寒い冬の日は窓際が寒いと感じてしまうのです。これは、窓から室内の熱が逃げているからで、せっかく暖房した暖気が窓からどんどん逃げている証拠です。それに窓の断熱性能が悪いと、ガラスやサッシに結露が起きるので、そこにカビが生えて健康に悪影響を及ぼします。
気密性能
気密性能とは窓の隙間がどれくらいあるのかを表すものです。窓の隙間が多いと、隙間から音が漏れるので室内からの話し声やテレビの音が外に漏れてしまいますし、逆に外の音が家の中に入ってくるので、騒々しい室内になってしまいます。
また、窓に隙間があると熱も逃げるしホコリや砂、外の嫌なニオイも入ってきます。いくら掃除をしても床がザラザラしてたりするのは、窓に隙間があるからかもしれません。
ただし、隙間といっても目に見えるような隙間ではないので、カタログなどで窓の性能を確認してください。目に見えるような隙間があれば、専門家にご相談ください。ご自身で調整するときは、メーカーのホームページを確認するといいでしょう。簡単な調整方法が図解で紹介されています。
防犯性能
防犯性能とは、その名の通り泥棒に入られないようにガラスやサッシを強化した窓のことです。通常のガラスは1枚の板ガラスですが、防犯サッシの場合は2枚のガラスの間に特殊なシートを挟み込んだ合わせガラスを使います。そうすることで、ハンマーで叩いても打ち破られることもなく、空き巣対策が可能となります。
また、合わせガラスを使うことで地震などの災害時にガラスが飛散することを防ぐので、災害時も安心です。
高性能の窓はデザインもいい!
例えば、高性能の車はデザインもかっこいいですよね。その車の走っている姿を見てもかっこいいと感じます。高性能の製品や高機能の製品は、所有者の満足度もさることながら見ている人にも美しさを感じさせてくれます。
一方で、住まいは住む人にいいだけではなくて景観にも馴染むデザインであることが求められています。建物に占める窓の割合は20%前後で、太陽の光を浴びる南面については半分近くを占めています。つまり、窓は建物の外観に大きな影響を与えるのでそのデザインにもこだわる必要があります。
高性能な窓においても、デザインはとても重要な要素です。いくら高性能でも、かっこ悪いと建物全体のデザインを損ないかねません。
窓の性能を上げるには、ガラスの性能を上げればいいのですが、それだけだと住む人の快適さや健康にはそれほど寄与しません。ただ、表向きの性能を上げただけでは、本当の意味での気密性能や窓の断熱性能を上げることにはなりませんので、サッシ(フレーム)の性能も上げる必要があります。そうすると、どうしても重厚感のあるデザインになってしまうので、まるで重ね着をしすぎた人のように不格好になる傾向にあります。
神は細部に宿る
この言葉を残したミース・ファン・デル・ローエは四方をガラスの壁で囲んだファンズワース邸(1950年 アメリカイリノイ州)を残しています。
建築の中では窓はデザインのひとつと考えられており、ヨーロッパでは、かなり前から窓の高性能化とデザインが進化していて美しいものが多いのが特徴です。
窓と建物を一体にする窓
今まで述べてきたように、窓は建物のデザインの要といっても過言ではありません。窓をデザインすることは建物をデザインすることになります。ただし、デザインといっても見た目だけではありません。建物をデザインするということは、見た目だけでなく室内空間をデザインすることです。つまり、室内空間の空気の質もデザインすることが、住まいにとって最も重要なことになります。
空気をデザインするとは、
- 住む人にとって快適な温度を保つこと
- 住む人にとって適切な湿度を保つこと
- 住む人にとって適切な音環境を作ること
- 住む人にとって最適な明かりを届けること
- 住む人にとってキレイな空気を届けること
です。地球温暖化の防止が叫ばれている現代において、少ないエネルギーで快適な温度環境を作ることが重要視されています。その最大の問題点が窓の断熱性能の悪さにありますので、住まいづくりの際には、窓の性能にこだわりましょう。
ヨーロッパの窓の性能は世界のスタンダード
ヨーロッパの窓(特にドイツ)は、壁の断熱と変わらないくらいの性能を出すものが一般的に販売されていて、お客様の好みに合わせてたくさんの窓から選ぶことができます。例えば、筆者が扱っている窓の性能は以下の通り。
基本性能(標準スペック)
- 素材 :木(外側にアルミカバー付き)
- サッシ断熱性能 :Uw=0.71W/m2K(一般的なサッシの5倍)
- ガラス断熱性能 :Ug=0.5W/m2K(I4/18/4/18/I4)※IはLow-Eコート(壁の断熱性能と同等)
- フレーム断熱性能:Uf=0.89W/m2K
- 防音性能 :Rw=32dB(防音サッシ並み)
木は水に弱いとされていますが、この窓の木は防水加工と塗装により保護されていますので、水に濡れても安心です。さらに室内側のメンテナンスも簡単で、乾いた柔らかい布でお手入れするだけで永くその風合いを楽しめます。
それから、建物に合わせてカスタマイズすることが当たり前にできます。例えば、防犯性能を高めたいときは、外側のガラスを合わせガラスにしたり強化ガラスにすることで安全性を高めることができます。防音性能を高めたいときは、ガラスを変更することで防音性能を高めることもできます。他にも、三角窓や丸窓もつくれるので、建物のデザインに合わせることができるので、家づくりが楽しくなりますね。まとめ
窓選びとは、窓を選ぶことではなくて暮らしをデザインすることです。どんな暮らしをしたいのか、どんな住まいにしたいのかをじっくり考えることから始めましょう!自分にとって最も居心地の良い空間を想像することで、窓選びも楽しくなりますよ!
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