これまで説明してきたように、Low-eコーティングは外からの過剰な放射熱を防ぎ、室内を暖かいまたは冷たい状態に部屋を保ちます。
それでは、製造方法とその性能について説明します。
Low-eガラスの製法は、大きく分けて2つの方法があります。
オンラインとオフラインと言われるものです。
オンラインでは、ガラスの製造段階でまだ暖かいうちにガラス表面に金属膜を形成します。
ガラスは1600度以上の高温下で製造されるので、大量のエネルギーを必要とします。その熱エネルギーを利用してガラス表面に金属膜を形成するのがこの方法です。
この方法は、大量に大きなガラスをつくるのに最適な方法で、加工後に必要なサイズへとカットされて行きます。
オフラインでは、出来上がったガラスに金属膜を形成する方法になり、主な製造法としてスパッタリング法があります。
スパッタリング法は、あらかじめカットされたガラスを真空にした容器の中に入れ、特殊ガスを注入し電圧をかけることでガラス表面に金属薄膜を成膜します。このときの温度は常温。
必要なサイズにカットしてからのLow-e加工となるので、オンラインほど大量生産には向いていません。
ただし、2つの製造方法には製品として大きな違いがあります。
オンラインで加工されたLow-eガラスはハードコートと言われ、比較的短い波長の赤外線を防ぐのに適しています。
従って、冬の日射熱の取得には向いていますが、長い波長の赤外線は室内側へ放射させるので夏の対策が必要となります。
一方、オフラインで加工されたLow-eガラスはソフトコートと言われ、複数のコーティングオプションが可能です。
その特徴を生かし、必要に応じて赤外線や可視光、および紫外線のコントロールが可能です。
その性能差は、次の表のようにまとめられます。どのガラスを使いのがいいのか一目瞭然ですね。
ガラス選びは、窓を選ぶよりも重要です。それは面積が圧倒的に大きいから。
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