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日本の古い住宅を訪れるとなぜか気持ちが落ち着くのを感じます。昔からそこに居たような感覚を持つ事も多く、日本の家はいいなと素直に感じさせてくれる日本の家が好きです。
日本の建築は世界でも稀な存在
2015年、東京大学においてInternational Forum MONOZUKURIが開催され、コロンビア大学のAmale Androus氏、同じく工藤国雄氏、山口隆氏、国広ジョージ氏、隈研吾氏と建築界の重鎮の方々が登壇されました。
Architecture × Robot × Technology × Business × Network
大阪産業大学×コロンビア大学によるInternational Forum MONOZUKURI から感じた未来への方向性は、ややもすると性能ありき、効率ありきの住宅が主流となりつつある中で、建築に対する哲学や歴史、高度化するネットワーク社会に対してどのように関わっていけば良いのか、とても興味深い内容で深く考えさせられるものでした。
日本の建築は高く評価されている
登壇者が、自身が関わってきた建築について独自の視点で話をされていたのですが、その根底にある思想や理念が共通していることに気づきました。それは、
- 建築哲学が明示されている
- 考え方が至ってシンプル
- 日本のものづくりに対する高い評価
という点。その中でも特に印象に残ったことは、文化と文明について工藤国雄氏の言葉です。
世界は国は残っても文明を失った
日本は国も文明も残っている特異な国だ
戦争や紛争が起きると、一般的に文明は滅び国は残るそうです。日本は唯一、太古からの文明が脈々と受け継がれているとても稀有な国。しかしながら、その良さが端から見るとガラパゴスに見えてしまったりする事もあるけれど、そうしたことが日本らしさに繋がっていると言うこと。とても大事なことをお話しされていましたね。
さらに、コロンビア大学のAmale氏も日本のものづくりを高く評価していて、その本質の部分をこう語っています。
日本は真似するだけでなく、そのものを進化させる国だ
そして、
進化とは、元のものよりさらに機能や性能やデザインを良くすること
だと。
日本のものづくりは建築に限らず高く評価されているとを力強くお話しされていました。とても素晴らしいことですね。
日本らしさを忘れないことが大切
無理してオリジナリティを出そうとして、小手先の変化に留まるものが多いと感じます。古代から連綿と続く日本の建築文化を大切にすることこそがこれからの建築に求められていることだと思います。もしも日本らしさを忘れ、今のままの家づくりを進めていくと、その建物はやがては廃れてしまうことでしょう。
建築は後世に残せる大切な資産です。日本の文化を大切にし文明を受け継いで行くことで良い住まいを残していければと思います。
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