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2015年9月の国連サミットにおいて全会一致で採択されたSDGs。「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のため、2030年を年限とする17の国際目標が決められました。
SDGsとは
SDGsとは、それ以前のMDGs(Millennium Development Goals)『国際社会が2015年までに達成すべき、目標数値を伴った開発目標のことで、貧困の撲滅、初等教育の達成、男女平等の推進、疾病との闘い、環境の持続可能性の確保など8つの目標を掲げて取り組んできた結果を受けて、2030年までの目標として決められたものです。
その特徴としては、
- 普遍性 先進国を含め,全ての国が行動
- 包摂性 人間の安全保障の理念を反映し、「誰一人取り残さない」
- 参画型 全てのステークホルダーが役割を
- 統合性 社会・経済・環境に統合的に取り組む
- 透明性 定期的にフォローアップ
の5つについて具体的な行動レベルでの取り組みが求められています。
SDGsの認知度はたったの3.4%
2015年から取り組みが始まったSDGsですが、日本ではまだまだ認知度が低いのが現状です。さらに言えば、2015年までのMDGs(Millennium Development Goals)については、ほとんどの人が知らないまま終わっていたのが現状です。
日本リサーチセンターの調査(2019年7月3日~7月15日)によると、SDGsの内容まで知っている人はたったの3.4%で、言葉くらいは知っている人を加えても15.5%しかいません。この状況から2030年のゴールを目指していく必要があります。
SDGs17のゴール
SDGsは17のゴールと169の目標を目指して2030年に持続可能な地球環境を目指す取り組みです。まずはその17のゴールを知っておく必要があります。
17の目標
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- 全ての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤を作ろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正を全ての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
ここで注意して欲しいのが、この全てに取り組む必要があるわけではありません。この内の1つでもいいのでSDGsに取り組むことが大切です。大きな企業などは逆に全てに取り組むこともあると思いますので、最終的に目標17のパートナーシップで目標を達成できるように進めていきます。
169のターゲット
目標が決まったら、17の目標を実現するためのターゲットを設定します。どの世に進めればいいのか分からない方のために、ターゲットが169も設定してあります。元々が英語表記だったので日本語で理解するのが難しい部分もありますが、自分なりに解釈しながら進めても良いと思います。
例えば、働き方改革に関連する目標の『8.働きがいも経済成長も』にどう取り組めばいいのか分からなかったとします。『働きがい』ってなんだろう、『経済成長』と言われてもそんなに売り上げは大きくないしと思うかもしれません。でも、ターゲットにある「2030年までに、若者や障害者を含むすべての男性及び女性の、完全かつ生産的な雇用及び働きがいのある人間らしい仕事、ならびに同一労働同一賃金を達成する。」を見ると、働きがいとは人間らしい仕事のことで、経済成長とは同一労働同一賃金を目指せばいいんだと言う事が分かるので、SDGsに取り組む事がそのまま働き方改革にもつながるので、無理にSDGsに取り組もうとしなくても同時に実現する事ができるわけです。
このように、ターゲットを決め、より具体的な目標を定めることで確実な目標達成を目指していきます。
日本はSDGsアクションプラン2019
SDGsは、日本では外務省が主導しています。そして、2015年から始まったこの活動は色々な取り組みを続けてきた結果、2018年12月の第6回会合において『SDGsアクションプラン2019』が決定されました。
”日本は,豊かで活力のある「誰一人取り残さない」社会を実現するため,一人ひとりの保護と能力強化に焦点を当てた「人間の安全保障」の理念に基づき,世界の「国づくり」と「人づくり」に貢献していく。”
として、日本は8つの優先分野に総力を挙げて取り組むとしています。
8つの分野は以下の通り。
- あらゆる人々の活躍の推進
- 健康・長寿の達成
- 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
- 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
- 省エネ・再エネ、気候変動対策、循環型社会
- 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
- 平和と安全・安心社会の実現
- SDGs実施推進の体制と手段
ここで大事なことは、全員が参加することでSDGsの目標が達成できるという点です。誰一人取り残さないと言うことは、全ての人がSDGsの達成に向けて取り組む必要があると言うことです。
自分ごとで考える
SDGsは、一人で取り組むものではありません。一人で達成できるものでもありません。でも、人に言われて行動するようなことでは決してありません。
神奈川県知事の黒岩祐治氏は、全国の首長の中でもSDGsにかなり積極的に取組んでいる方の一人ですが、本気でSDGsに取り組もうと決意したのはクジラの体内から大量のペットボトルが出てきたのを見た時に、目標14の『海の豊かさを守ろう』と思ったそうです。
マイクロプラスチックの問題もありペットボトルの使用をやめてマイボトルにしようと呼びかけていますが、いまだにペットボトルの使用量は減っていないのが現実です。『ペットボトルの使用をやめるようにメーカーに働きかければいいじゃないか』と考えるかもしれませんが、そうではなくて『自分はマイボトルを持ち歩くことにする』と決めるだけで世の中は変わるのです。一人一人の行動が世の中を変え、SDGsのゴールに近づきますので、全て自分ごととして取り組むようにしましょう。
SDGsに取り組みたい方はこちら:→問い合わせフォーム
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