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コーヒーを飲む楽しみの一つに、コーヒー豆を挽くという工程があります。用意した豆を機械で簡単に挽くのもいいのですが、一粒一粒が砕けていく感覚を楽しむのも魅力の一つ。それに挽いている時から豆に閉じ込められていた香りがパーっと部屋中に広がる瞬間もいいですね。
そんなコーヒーの魅力に引き込まれた管理人が厳選したコーヒーミルをご紹介します。
フソーMyBLEND W-302
私がコーヒーミル(コーヒーグラインダー)の魅力に引き込まれたのは、このW-302に出会ったから。後にご紹介しますがこれまで使っていたドイツザッセンハウスのコーヒーグラインダーよりもはるかに挽き易く、またそのデザインも素晴らしい。
この一台に出会ったことで、ヴィンテージコーヒーミルに興味をもうようになりました。この素晴らしきコーヒーミルの世界をご紹介いたします。
MyBLEND W-302との出会い
このコーヒーミルは、福岡県二日市にあるスペシャリティーコーヒーの焙煎専門店珈琲Chib店主の千葉さんが持っていたものです。知人から珈琲Chibaのコーヒー豆をいただいたことがきっかけで、こんなにも美味しいコーヒーを焙煎している人はどんな人だろうかと興味を持ち、お店を訪問した事から始まります。
焙煎専門店なのにコーヒーミルがたくさん!
珈琲Chibaは福岡県筑紫野市二日市にある珈琲豆専門のお店です。駅の側ですが、間違えないように住所をナビに入れ車で向かいました。
『まもなく目的地付近です。』というアナウンスがありましたが、どこにも見当たりません。おかしい。Uターンしてもう一度通ってみると麻の袋が日よけがわりにかけてある怪しげなドアを発見。よくみると”珈琲Chiba”と書いてある。『こんなんじゃ分からないよ』と思いながら未知の世界への入り口をやっと見つけた感がありました。
普通のコーヒー豆のお店なら、豆のままでの販売だけでなく豆を挽いた状態(粉)でも販売してくれますが、このお店は豆のみしか販売してくれません(笑)。もちろん自分用にザッセンハウスのコーヒーミルを持っていましたが、新品よりもヴィンテージのコーヒーミルのほうが多い店内の光景に、暫し見とれてしまいました。しばらくすると店主が、『このコーヒーミル挽いてみますか?』と言うので、言われるがままにそのコーヒーミルで挽いてみました。すると、今までに味わったことがないような挽き心地が指先から腕にまで伝わってきました。
『これは気持ちがいい!』思わず発した言葉です。スムーズな操作性と豆が砕けていく感覚とコーヒーの香りは私の五感を刺激しました。
それにしても店主はなぜこのコーヒーミルを試させたのだろうか?しかも売り物ではないのに。なんとなく釈然としない気持ちと、あの挽き心地良かったなという感触を抱えたまま、その日はお店を出ました。
そんなに欲しいなら譲りますよ!
コーヒー豆がなくなるタイミングでお店を再訪。今度は通り過ぎないで無事に到着しました。
『何しにきたんですか』と店主の思いもよらない一言に、『豆買いにきたんだよ』と応戦しました。実は、あまりにコーヒーが美味しかったので、前の日に買ったコーヒーは、お客様にあげてしまったんです。それで2日連続の訪問となりました。
豆を準備してもらっている間に、色々なコーヒーミルを物色していました。新品のコーヒーミルもたくさんあるのですが、どうしてもヴィテージのコーヒーミルが気になってしまいます。そして、昨日試し挽きしたコーヒーミルを手に取ってみていると、『そんなに欲しいなら譲りますよ!』と声をかけてきました。
『これは売り物じゃないんでしょう?』と聞くと、『だって欲しそうにしてるもん。欲しいんでしょう。』と子供におもちゃを買ってあげるような感じです。たまに欲しがる人にはお売りするんですとのこと。『やった!』思わず顔がほころびました。
こうして、コーヒーミルのコレクションが始まったのです。
FUSO MyBLEND W-302
そのフォルムは、まるで蒸気機関車を思わせるような円筒形をしていて、素材の質感と相まって重厚感のある佇まいです。
素材ははっきりしませんが、会社が得意とするアルミ合金製の鋳物と思われます。50年近く経った今でもサビもなく、美しい形を保っています。
このミルは、どんな場所においてもその存在感を強く発しますね。
豆の投入口と取り出し口
豆の投入口には蓋が付いているので、豆を挽いている時に、砕けた豆が飛び散ることもありません。そして豆の取り出し口も、ボディと一体のデザインとなっていて、見た目もシンプルで美しいものとなっています。もちろん取り出し口のカップもボディと同じ素材なので、作りもしっかりしており変形や破損の心配がないのも良いですね。
日本らしさ
フソーのミルに共通することですが、このコーヒーミルにはテーブルに貼り付けるための吸盤がついています(写真右下のレバーで操作)。
一般的なコーヒーミルは、本体が大きくて女性には扱いにくいものです。片手で押さえながらもう片方の手でハンドルを回すことになるのですが、これがなかなか難しい。どうしても他の中で暴れたりするので苦痛になってきます。するとコーヒーミルを電動に替えたり、そもそも粉の状態で購入してくるようになってしまい、せっかくのコーヒータイムが台無しになってしまいます。
でも、この吸盤のおかげで、コーヒーミルを押さえることが簡単になり毎日使っても苦痛どころか楽しくなります。
刃物の作りがいい
W-302の良さは、その刃物にあります。特に外歯と内歯の噛み合わせがいいですね。
上側に螺旋状に切っている溝は、コーヒー豆がスムーズに下へ落ちるように作られています。なんて事はない溝ですが、結構大事な役割を持っていて、豆を上手に巻き込んでくれないと豆がその場に止まって、思うような速さで挽くことができません。特に深入りの豆の時は、豆の脂分で豆同士がくっついている事があり、いつまでも落ちてこないことがあるからです。
つぎに外歯ですが、歯が二重に切ってあります。上の歯でしっかりコーヒー豆を砕いて下の歯で必要な大きさにカットする仕組みです。
内歯との噛み合わせがしっかりしていないと美味しいコーヒーになりませんからとても大事なところです。
まとめ
このコーヒーミルに出会ったことで、自分が持っているコーヒーミルにも興味を持つようになりました。私が持っていたのは約30年前に購入したドイツザッセンハウスのサンディアゴ。マホガニーのボディに金メッキが多用された形が好きで長年使っていたものです。
コーヒーは、多分6歳くらいから飲んでいたので日常のものなのですが、毎日入れるとなると面倒なこともありインスタントも含め色々なものを試していました。
水出しのものやエスプレッソ、自動式のドリッパーや最後はネスプレッソまで。色々と使ってみましたが、やっぱり自分で入れるのが一番美味しいことに気づき、今のスタイルになった次第です。
ていねいな暮らしは毎日の積み重ねだと思っていますので、毎日のコーヒータイムを楽しんでいます。これからも色々なコーヒーミルをお伝えしていきますので、お楽しみに。
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