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住まいの相談の中で、一番多いのが『どこに頼めばいいのか』というご相談。
どんなに住まいのことを勉強してきた方でも、どこに依頼するかという究極の選択においては自信がないのが本音かもしれません。今回はそんなお客様からのご相談です。
(合わせてよみたい)→家づくりを考え始めたとき必要なこと
ZEH(ゼッチ)の補助金のこと、初めて聞きました。
お客様との出会いは、住宅展示場で開催したZEH補助金セミナーです。セミナー開始15分前には会場にお越しになり、一番前の席へご夫婦でお座りになりました。机には資料とかメモ帳を用意しており並々ならぬ決意が感じられました。
セミナー開始早々、『途中で質問しても構いませんか?』と旦那様。
もちろんOKしてセミナースタート。他のお客様からもたくさんの質問が出て、説明している私としてもとても楽しいセミナーとなりました。
セミナー終了後、『私も色々な勉強をしてきましたが、ZEHというのは初めて知りましたよ!』今日は来てよかったと握手まで求められ、嬉しくて照れ臭い瞬間でした。
そして、午後の相談会にも申し込んでますからよろしくお願いしますと丁寧にご挨拶をいただきました。
個別相談会にも申し込んでます!
今回は、午前中にセミナーを開催し午後から相談会という流れで当日でも申し込める形式でしたが、このお客様は事前に申し込んでくれていました。
もちろん一番最初です。なので、30分という時間制限があったのですが、相談内容がとても興味深く次のコマが空いていたこともあり60分の相談会と充実した時間にさせていただきました。
お客様のご相談内容
[相談内容]現在の家は25年前に建てた家で、使い勝手も快適性も悪いので建て替えたいと思っている。木造がいいのか鉄骨がいいのか決めかねているので、相談に乗って欲しい。
と、よくありそうな住宅会社選びのご相談かと思って話をお聞きしていました。が・・
昔は省エネ住宅だったのに、今は増エネ住宅!
ご相談のH様は、25年前にその頃としてはかなり高性能の住宅を建てているようで、全室に断熱サッシ(ガラスはペアガラスでフレームも断熱フレーム)を採用しており、しかも、全館床暖房付きという羨ましい住まいに感じました。
しかし、住み心地を聞いてみると、いかに燃費が悪い住宅なのかを切々とお話しされました。(床暖だけで月額8万円だそうです!)
今回は、お客様のお悩みの中でも特に今回の建て替えで気になっている悩みについてのお話を伺いましたので、内容を確認してみたいと思います。
お悩み その1『光熱費が高い』
『その当時で、全室床暖房の家ってなかったと思います。省エネ住宅って言われてたので暖房費も安いと思ってました。でも、実際は暖房費が高いんですよ。信じられないくらい。それでね、暖房を止めるとこれがまた寒くていられないんですよね。これってどう思いますか。』
お客様の抱えている問題の一つは、断熱性能が極端に低い住宅にお住まいになっているということでした。今でも断熱性能の低いサッシが一般に使われている中で、25年前に断熱サッシを取り入れているのだから、建物の断熱性能はいいと思いがち。でも、壁や屋根の断熱、それに床の断熱など家全体で考えないと一部だけ断熱してもほとんど意味はありません。
目に見える部分(サッシ)が高性能だから家全体も高性能だと勘違いしてしまっていたようで、H様は、とても後悔されていました。
『私の家は、省エネ住宅じゃなくて増エネ住宅だったんですね!』
これから建てる家は、省エネ性能を大事にしたい。(ZEHも学んだしね)それがH様の今回建て替える中でのご希望でした。
お悩み その2『地震が心配』
『地震に強い家っていうけど、耐震と免震と制振ってどれがいいの』
昨今の自然災害を目の当たりにし、H様は自身に強い家が欲しいと考えていました。『地震には鉄骨造が強いと思うんだけど、木造はどうなんですか。』『何回も大地震に耐える住宅にしたいけど、木造はダメでしょう。』『でも、鉄骨造は高いからできれば木造で行きたいんだけど難しいんでしょう。』というのが、H様のイメージでした。
確かに鉄骨造の方が強そうだけど、それが全てではないことも理解してもらわなければなりません。イメージが先行してしまうと、せっかくの住まいづくりが台無しになります。
耐震性能を測る物差し「耐震等級」のことを説明して、お客様の場合には最高等級の耐震等級3の設計が必要であることをお伝えしたところ、『よくわかったよ』と喜んでいました。
H様が、これまで話を聞いてきた住宅会社の担当者は、自社の耐震性能ばかりを説明するあまり、共通の指標である耐震等級のことをわかりやすく説明してこなかったようです。
どういう条件をクリアすると最高等級になるのかをまずはご理解いただくことで、そのあとの打ち合わせがスムーズになるので、住宅会社さんはきちんと説明していただきたいところですね。
住まいの地震対策は、耐震等級が高い住宅を建てることを前提に免震装置や制振装置が必要かどうかを検討すればいいので、まずは建築する住まいの耐震等級を最高等級3にすることから始めましょう。
お悩み その3『施工が心配』
H様は、これまでにも建築を経験したことがあるそうで、その時の大変だった経験が、悪い印象として残っているそうです。
『以前、ビルの建築をお願いした時に、設計士さんに設計してもらって建てたんですけど、うまくいかなかったんですよね。設計士さんが管理して、工務店の現場監督さんが管理して、どうして上手くいかないのか。疑心暗鬼になってるんですよ。』
お話のひとつには、車の車種も指定して車高のことも伝え設計図に落とし込んでいたのに、施工が終わってみるとその通りになっていなかったそうです。実際、停める予定だった車を駐車場に入れることができなかったので、施工をやり直したそうです。これだけではなく他にも色々と問題があったこと嘆いておられました。
これからご自宅の建て替えを検討している中、今度こそ安心できる住宅会社にお願いしたいと思っているそうで、
『ハウスメーカーって下請けが施工してるんでしょう。そんなところは信用できないんです!』
『工務店の方が施工も安心して任せられると思っているんですがどうでしょうか?』
『どこかいいところはないんですか?』
と、切実な問題としてご相談を受けました。
希望を形(プラン)にして、きちんと施工してくれる住宅会社を探したいというのがお客様のご希望なんですね。
「荒木先生コンサルお願いできないでしょうか」
H様は、もうこれ以上、家づくりで嫌な思いはしたくない。そういう切実な思いから出た言葉だと思います。
『仕事柄、専門の先生に相談することがあるんですよ。例えば、弁護士だったら初回相談が30分でいくらとか決まってるでしょう。車は一生で何回か買い換えますが、家は一生に何回も建てるものではないでしょ。先生に住まいのことでもっと相談したいんですよ。先生にコンサルしてもらえませんか?』
お客様は身を乗り出し、真剣な眼差しで訴えかけて来ました。H様が、本気で家づくりに取り組もうとしているんだと肌で感じました。
『特に、施工中と完成時の検査をしっかりとやらないとダメだと思うんですね。どんなにいいプランでもちゃんと施工してもらわなかったらダメなんですよ。』
確かに家づくりにはたくさんの時間と労力がかかる割には、相談相手がいないんですよね。本来であれば住宅会社の担当者ということになるのですが、信頼できる第三者に入ってもらいたいというのがH様の本音だと思います。
理想の相談相手
専門的な知識があり優秀な人であっても、相性が合わなければ相談相手になりにくいということもあります。
住まいづくりにおける理想の相談相手というのは、親身になって話を聞いてくれる人。そうでなければ悩みも打ち明けられませんし、問題解決に至りません。また、お客様の希望を引き出し、家づくりのステップを確実に進めていける人でなければなりません。
でも、なかなかそういう人に出会う場所がないのが実情で、運よくこのような相談会に来ていただけた方くらいしか出会いがないのはとても残念なことです。
思い切って相談してみる
相談相手は、待っていても現れることはないでしょう。積極的に相談会などに参加して話を聞いてみることが大切です。話を聞いてみて、そして相談してみる。その中で信頼できそうな相手を見つけていくことが、理想の家づくりの実現に近づくことになるのです。
住まいづくりの相談は専門家へ
家づくりは、その入り口が大切です。悩んで迷ってから相談するよりも、最初に相談をして家づくりのポイントを押さえてからスタートするのが、いい住まいづくりの近道です。
住まいづくりの相談は、第三者の立場で相談に乗ってくれる専門家がオススメです。各地で相談会を開催しているので、近くで開催された時はぜひご参加ください。→住宅展示場イベント情報
住宅展示場での相談会の他にも、個別相談も承っております。お気軽にご相談ください。(荒木康史)
問合せ先:株式会社Green Bridge(グリーンブリッジ)→問い合わせフォーム
年間100組以上のお客様のご相談やモデルハウスのご案内を行っています。住まいづくりのアドバイスにおいてはご家族にあった家づくりをご提案し、あれこれと迷いがちな家づくりを分かりやすくご説明いたします。
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